ブランドの優雅 4
次の日、指定の時間に店に行ってみると
その紳士が微笑みを浮かべて迎えてくれた。
店は相変わらず、着飾った人々でごったがえしている。
修理されたバッグを手渡され、修理の完璧さに驚いた彼は、
いよいよ「ありがとう、お値段は?」
その紳士は、笑みを浮かべ、
「GUCCIは、皆様の旅を手伝う事も目的の一つ。
お祖父様が長年お使いになり痛んできたのでしょうが、
旅の途中でこの様な事になってしまって、さぞお困りでしょう。
無料で結構です。そしていつの日か、貴方のお祖父様のように
貴方が私たちGUCCIと共に常に楽しい旅が出来ます様に祈っております。
その未来のお客様を偶然にも紹介してくださったお祖父様に、
私どもは感謝いたします。
お祖父様によろしくお伝えください。」
あんなに店が混んでいて、
自分のようなGパン姿の貧乏旅行者を
大金持ち達同様に丁寧に。
その言葉と感動と、彼の親切な態度を胸に秘め、
大学を卒業し、彼は再びGUCCIの戸をたたいたのであった。
その時、その初老の紳士がGUCCIである事が分かった。
ブランドって・・・。
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