ブランドの優雅 2
さて、二階に上がるとユニフォームを着た女性二人と
黒のスーツの責任者の女性が
「今日はどのような物をお探しですか?」
外国は買い物が難しいもので、
必ず目的、この様な物、と決めておかないと大変です。
「スーツで色はカーキ、または短めのコート、
それにチェック柄のスカート」と言うと、
「こちらへ」とサロンへ案内してくれます。
日本のようにハンガーラックに掛かっている商品を彼女が選んでいる時は、
私はソファーにゆっくりと腰をおろし、
モンテクリストのジョイタスでもふかしていましょうか。
そこまでは日本のセールと一緒でも・・・
優雅さはちょっと違うか。
彼女が商品を決めるとそこからが凄い!
黒服のマダムが「どの服からモデルに着せましょうか?」
何と!!!!! モデルに着せて商品を見せるのですよ!
DIORのバーゲンは、どんな商品でも生き物なのです。
ただハンガーに掛かっているのでは雰囲気は分かりませんし、
バーゲンだからと言って雑に扱っては
品質とデザインがいくら良くても、ダウンしてしまいます。
シャナリシャナリと彼女の選んだ服を着て歩くモデル。
それはバーゲン品ではなくニューコレクションのようです。
座って見ている私たちの前をターンして、
ニコッと微笑み、最後にまたターンして、着替えに入る。
そんなにお金がある訳でない私たちに、
一着一着を丁寧に見せるモデル、そしてその服の特長を説明するマダム。
やはりメゾンの自信と風格が感じられる。
商品を選ぶと、今度は本人が試着室へ。
私は空想するのだが、きっとそれを試着している時の頭の中は、
モデルの歩く姿になっているんだろうなぁ・・・。
そして自分が着替えて、鏡の前で・・・。
がしかし。黒服のマダムは、彼女に巧みな誉め言葉・・・。
商品が決まると、きちんと大きな薄紙で包装するユニフォームの女性。
お金を払い終えると、黒服のマダムが
「お持ち帰りになりますか? それとも今日中に配達致しましょうか?」
もちろんその答えは、「配達を」。この習慣が凄い。
「では御住所を」。ホテルの住所を言うと、
「では3時にお届けに上がります」。
このような習慣が無い我々って、結構心配になるではないですか。
せっかくパリに来て買い物して、
その買った物が間違ったり届かなかったり、または・・・。
お金を払った以上は、やはり自分で持って帰りたい。
でも優雅な国では、この後散歩したり、食事したり、
大きな荷物をいっぱい持って歩いては様にならない。
DIORを出たのが午後1時。
軽い食事を済ませ、ホテルのキャフェでお茶を飲んでいたら
3時5分過ぎに、黒塗りのルノー・・・
脇のドアにCDのマークが付いている。
黒服の、きちんと制帽をかぶった男が
大きな白い袋をフロントへ運んで行くではないですか!
・・・やっと安心。
<<ブランドの優雅 3 に続きます>>











読んでるだけで、こちらが優雅になります。
頭の先から足の指の先まで、抜け目の無いショッピング。あこがれます。
売り手、買い手、それぞれに心のゆとりがあればこその空間だと思います。
投稿: KM太郎 2.0 | 2011年1月10日 (月) 21:46
KM太郎 2.0 様
コメントありがとうございます。
60年代から70年代のファッションは
見る物、触れる物全てが
驚きと新鮮さに溢れていました。
世界にこのような物があるとは
思いもよらないことでした。
そして、心を感じさせられました。
投稿: アッシュ・テルース | 2011年1月11日 (火) 12:44
アッシュテルース様
こういう世界があるのですね。映画の中のストーリーのようです。なぜCDが世界中で愛されるブランドなのか、お話を読んで朧げにわかった気がします。ありがとうございます。
投稿: tyajin | 2011年1月12日 (水) 07:15
tyajin 様
コメントありがとうございます。
この「ブランドの優雅」は
これからも続くお話ですので
お楽しみ下さい。
投稿: アッシュ・テルース | 2011年1月12日 (水) 12:44