球音を楽しむ日 2
前回も書いたが、応援の鳴物を禁止し
ボールを受ける革のミットの音、
バットがボールを弾き返す音を楽しむ、という一日。
音と言うのは大事だ。
同様に今日も原稿用紙に鉛筆で書く音を楽しんでいる。
巴里の人気(ひとけ)のない石畳を歩く靴音。
時々通る車のライト。
靴音の「コツコツ」が、建物と夜の中に響き渡る。
急に、ゆっくりのコツコツが早くなる。
すると反対側からもう一つの
少し重いコツコツが近付いてくる。
これは男と女の出会いですね。
そのコツコツが止まり、「ボンソワール シェリー」
なんて言って、フランス映画ではないですか。
もちろん今日の日本でたまに見かける、
踵がスポスポ脱げながら靴を履いている人はいないので
あの擦れる雑音は無いのです。
音、色を楽しんでいますか?
たまにはPCに頼らず
鉛筆で書いたその原稿用紙に赤鉛筆で修正。
グレーの鉛筆と赤の美しさ。
修正するのが楽しくなる。
美しい音と言えば、
オートクチュールの洋服の衣擦れの音。
ひょっとして、歌舞伎・能の世界でも
衣擦れの音が聞こえるかも。
冷たい静かな山の中で描く水彩。
絵の具の付いた刷毛で画用紙にシュッと塗る音。
デッサンの洋服のしわを描く時の凄く早い鉛筆音。
大切なことを忘れてしまいそうな今日。






























